北原白秋、野田宇太郎、劉寒吉...
あまた文人墨客が偲ばれる、松月文人館。
川下り出発点です。
北原白秋の「立秋」にうたわれた懐月楼は、日清・日露の戦役で勝利を収めたころに全盛を極めましたが、明治末期に廃業し、その後、人手に渡り病院となり、大正に入り料亭「松月」として開業しました。三代にわたり、格式を誇った料亭として営業を続けてきましたが、平成6年、その幕を閉じました。その間、多くの文人墨客の方々が訪れ、特に、白秋を慕う九州文学の劉寒吉先生をはじめとする同人の方々にとっては、さながら文学交流のサロンの場を呈していました。現在「松月文人館」として、文人墨客の方々が残した数多くの色紙や写真などを見ることができます。
松月文人館(文学資料館)
〒832-0826 福岡県柳川市三橋町高畑329
TEL 0944-72-4141
入場無料
開館時間:9:30〜16:30 年中無休
松月文人館は川下り乗船場にあります。川下りの前に少しだけ早めにお越しになり、文人達の息づかいが聞こえてきそうな、当時の面影を残す館内、文人直筆の手紙や色紙をご覧になりませんか。
館内の展示
薊の間
老松の間
松月大広間
昭和16年、北原白秋が主宰する短歌誌「多磨」の九州大会がここで開催されました。
薊の間
老松の間
※通常は公開しておりませんので、ご覧になりたい場合は事前にご相談ください。
敷地内の文学碑
松月文人館の敷地内には、ゆかりの人たちの碑が建立されています。北原白秋の「立秋詩碑」や、「五足の靴」の来歴をつづった記念碑、木俣修の歌碑など、多くの文人たちがこの地を訪れた、その足跡を見ることができます。
●立秋詩碑
この詩は北原白秋の詩集「思い出」に収められ、さびれてゆく懐月楼をうたったものです。書は劉寒吉、解説は原田種夫。
●木俣修歌碑
北原白秋の最高弟、木俣修の歌碑。 昭和50年10月4日、来柳の折。
●五足の靴ゆかりの碑
五足の靴と「松月」とのゆかりについて説明、それを記念して建てられました。撰文は野田宇太郎によるものです。